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須山口

浮島ヶ原

浮島ヶ原は愛鷹山南麓の富士市東部から沼津市西部にわたって広がっていた低湿地帯で、愛鷹山系から流れ込む河川の水が集まって浮島沼が形成されていた。海面との標高差が少なく、歴史的に大雨や高潮で冠水や塩害被害をこうむってきた。江戸時代から潮除堤や新田開発が行われてきたが、現在は治水事業の成果によりほぼ陸地化しており、かつての姿を見ることができない。

地図
今の写真
昔の写真

明治時代頃に撮影された「浮島沼からの富士山」と題された彩色古写真である(富士市立博物館所蔵)。浮島沼は、須津湖・須津沼・富士沼・広沼などと呼ばれ、かつては富士講の信者たちが行った富士山の周囲の八つの湖沼を巡る内八海巡りの修行場所のひとつとして数えられていたが、陸地化の影響により八海から除外された。