富士山 世界遺産公式サイト 世界遺産 富士山とことんガイド

須山口

田子ノ浦

田子ノ浦は駿河湾西沿岸地域の現在の田子の浦港近辺を指して呼ぶ。万葉集に納められた山部赤人の和歌「田子の浦ゆ うち出でてみれば 真白にそ 富士の高嶺に 雪は降りける」にみるような景勝地として著名であった古来の田子ノ浦は、現在よりも西の地域である薩埵峠あたりから由比、蒲原あたりの海岸を指していたようである。

地図
今の写真
昔の写真

明治時代中期以降に撮影された「田子浦からの富士山」と題された彩色古写真である(富士市立博物館所蔵)。沼川、潤井川、和田川が駿河湾に注ぎ込む吉原湊から富士山を撮影している。正面の橋は明治18年(1885)に完成した石水門で、昭和41年(1966)に撤去されるまで「六ツ眼橋」と呼称された。千石船が抑留され、橋上には人力車が通っている。